型番 LA-20801 販売価格 2,500円(税込) 在庫数 Sold Out!!!

45年以上にわたり日常的前衛を実践するLos Angeles Free Music Society（LAFMS）。彼らの活動は1975年にLAFMSという名の自主レーベルが始動することにより言わば「実体化」した感がある。そこに至るまでの彼らの行動は我々が想定し得る範囲を超えていた。

例えば1973年、将来LAFMSを創設することとなるJoe Potts、Rick Potts、Chip Chapmanらは、海外の電子音楽祭に参加しようと、シンセサイザーを使った作品を送りつけている。しかし彼らはシンセサイザーを使い始めたばかりの駆け出しであり、音楽的な後ろ盾は皆無だった。彼らはアカデミックな前衛音楽で用いられて来た手法を自分達独自の解釈で使いこなしたのだが、周囲はただ呆れるしか反応のしようがなかったろうと思う。しかし彼らの姿勢は今日の尺度に照らし合わせれば至極マトモな行動だったと言える。ともあれ、好き勝手に既存しないタイプの音楽を創っていた彼らには、録音媒体に自身の「作品」を残すなど当初は思いもつかなかったのではないかと思う。

そんな情況が、LAFMSレーベルの始動によって大きく変わり始めたのである。1975年から翌年にかけては三種のLPを出版したこのレーベルは、1977年に入り一枚のLPに加え二種のシングル盤と四種のカセット・アルバムを出版する。その一つがJoe Pottsのシングル盤“AIRWAY”である。このシングル盤は、翌年世界初のノイズ・バンドAIRWAYが登場する必須の基盤となった。併せて、LAFMSと日本の間に架橋を成立させる重要な作品ともなったのである。

さてこの度、拙レーベルNEURECからこのシングル盤“AIRWAY”出版に至るまでの事情を簡単に記したブックレットを出版することを決めた。「LAFMS叢書」というカテゴリーを設け、その第一弾として出版する。体裁はB5版28頁で字数は大体15,000でまとめさせて頂いた。加齢によりCDのライナー・ノーツやクレジットの小さな文字を読むことが困難となった自身の体験をふまえ、文字はある程度大きいものを使っている。従って、高齢者の方でも読むのに然程の苦労はないと思う。

ブックレット出版に際し折角なので何か付録を付けようと思い、Tシャツとのセットで販売することにした。シングル盤“AIRWAY”のカヴァーをA3版のシルク・スクリーンで刷って頂いたシャツで、実に迫力があると思う。製作者の方には網掛けによるグラデーション再現を依頼しなかったのでカリカリの感触がうまく出たことは望外だった。1970年代後期に多用された白黒コピーによるアートの味わいがあり、これで良いのだと納得している。Joe Potts自身からも許可、および「いい感じ」というコメントも戴いた。

ここにシングル盤“AIRWAY”内容のファイルをダウンロードするサーヴィスでも付加すればベストなのだが、それはできない相談だ。何となれば、その音楽内容の故である。オリジナル盤の出版が1977年。1996年にLAFMSの回顧CDボックス“The Lowest Form Of Music”が出版された時、このシングル盤の内容は含まれなかった。2001年にはAIRWAYの“Beyond The Pink Live”CDに付随する形でこのシングルの再発盤を想わせるものが出版されたが、実は内容が差し替えられている。初出時は一気に出版してしまったので難なく世に出たのだと想うが、再発は難しいのだ。従って、ダウンロードのサーヴィスは行えない。とは言えいずれどなたかが勢いよく再発してくださると思うので、それを待つこととしよう。
（NEUREC）

※付録TシャツはUnited Athle／白ボディです。
※XLサイズ：肩幅46cm／袖丈22cm／身幅58cm／身丈75cm
※お使いのPCモニターの設定等により、実際の商品のカラーと若干異なって見える場合がございます。予め、ご了承下さい。
※「ゆうメール」「定形外郵便」での発送は不可です。

Format：BOOK＋T-Shirt（Size：XL）
Label：NEUREC (JP)

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