genseiichi / existence
a snore.というインプロヴィゼーションユニットでも活動するgenseiichi。実はgenseiichiとしての活動を知ったのはここ最近で、初めて彼を見たのは京都アバンギルドにてSuicidal 10cc(中原昌也×Jim O'Rourke)、山本精一×梅田哲也らと共にa snore.として出演していた時の事。その時自分もインプロを始めたばかりで、彼らには少なからず刺激を受けその後a snore.とはコラボレーションライブも行った。 genseiichiとしてはelektronの機材を主にメインで使っており、単なるテクノには聴かせない飄々としたリズム構成や変わり続けるエフェクトで展開させていくところが特徴。真面目そうに見えて、実はある種ひねくれ者という彼の性格がそのまま音に出たような印象を受ける。 existence(存在)とつけられたこのアルバム。一曲目の“volt in bottle”では荒野を思わせるシリアスなドローンの上にしっかりと刻むリズムが展開するが、それは突如として断絶され拍子抜けしたリズムの2曲目“house”へ続く。音楽的な意味のハウスとは程遠いこの曲、恐らく彼自身のものと思われる声や環境音が聞こえ、どこか安堵感と共にA面は終わっていく。 B面はelektronのmonomachineだけを発音に使っているというライブ音源。A面の“house”から続くような環境音が聴こえる上で鳴るシンセサイザーからは、安堵感と共に掴みどころの無いメロディに泳がされているような印象。 genseiichiの作り出した“存在”という意味深な名前の幻は案外心地いいもので、漂うように何度でも身を任せる事ができる。 birdFiendの新たな方向性の基軸となるだろう作品。 限定90本。 (YPY) genseiichi 音楽家。2006年、impro audio visual unit“a snore.”を結成。 suicidal 10cc、KILLER-BONG、Aaron Dilloway(ex. Wolf Eyes)などと共演。 2011年よりsoloで活動を始める。 Frank Bretschneider (Komet, raster-noton)、Christopher Willits (12k, Ghostly International, Sub Rosa)、Kyoka (raster-noton)などと共演。 2012.8 shrine.jpより1st Album“Hello my friends.It's me.”をリリース。 2014.6 BirdFriendより2nd Album“existence”をリリース。 2014.7 BirminghamのレーベルThe Irrational Media Societyよりvinyl&digitalリリースされるコンピレーションアルバム“E.X.P.L.O.D.E”に参加。 他にも、夕暮れ社 弱男ユニット、双子の未亡人、倉田翠などの舞台音響をはじめ、ファッションショー、映画やアニメーションの音楽も制作。 2014年7月には、かねてより親交の深いdurusinと共にテクノレーベル“an epic”をローンチ。 2014年に発表される盟友moanyuskyの1st Albumにはマスタリングエンジニアとして参加。 また、ファッションデザイナーMao Usamiとのプロジェクトも進行中。 京都のMEDIA SHOPにて隔月で開催されているPARTY“DEEP EXHIBITION”の主催者の一人。 elektronなどのハードウェアを駆使し、ヒプノティックでノイジー。 かつ、ポップでクリティカルな反復とスタイルで、大きく新しいうねりを持ってあなたの脳を揺らす。 ロックから実験音楽。ノイズ、ドローン、ブラックミュージックから現代音楽を通過したセンスとサウンドは、人間的な怒りとともに、やさしく乱暴にあなたのシナプスを刺激する。 http://genseiichi.com/ A side 1. volt in bottle 14:28 2. house 07:54 B side 3. live at Kutsuki 12.9.2 22:58 Mastered by Nisikawa Bunsho Designed by YPY Format:TAPE(ダウンロードコード付き) Label:birdFriend (JP)