V.A. / FRANCE CHEBRAN - FRENCH BOOGIE 1980-1985 (2LP盤)
「シェブラン(新しいもの好き)」の間で流行ったという、80年代フランスの移民達の混血感がプンプンのシンセ・ファンク、エレクトリック・ブギー、カリビアン・ディスコ、エレクトロ・ニューウェーブなどの美味しいレア・ナンバーをたっぷりと収録したコンピレーションが、センス良くやんちゃな仏BORN BADからリリース!!! 今の時代に足りない(?)享楽感が満載!のコンピレーション第1弾! 日本の人には分かりづらいでしょうが、このイラストは1981年に仏大統領となったフランソワ・ミッテランです。時代は左翼の大統領が生れ、FM電波が自由化され、国の音頭で巨大コンサート会場ゼニットが各地に建設され、インターネットの先祖「ミニテル」が普及し、というまだフランスの「進歩」が信じられていた頃。その進歩を象徴する「ススんでる」「新しいもの好き」を意味する当時の形容詞が「ブランシェ(Branche)」(コードでつながっている、コネクトしている)でした。すぐに「ブランシェ」なんてもう古い、それより新しいのは「シェブラン(Chebran)」、単に郊外あんちゃん風にブランシェをベルラン語(さかさ言葉)にしただけですが、シェブランが新しいことになったのです。ところが、この大統領はテレビのインタヴューで「シェブランなんてもう古いよ、今新しいのはCable(カブレ。字句通りの意味は“ケーブル接続された”)なんだよ」と、若者通のような口を聞いて失笑を買ったのでした。さて、ボーンバッド・レコーズ、ジャン=バチスト・ギヨー、またまたの怪企画です。「シェブラン」の時代のサウンドです。FMの自由化で、それまでと違った7分〜8分のトラックがガンガンかかるようになる。初めからextended versionしか作ってないような。あの頃、フランスは結構こういうのに自信があって、クラブなどでかかるフランス語歌詞・フランス語ラップのマキシシングルがゴマンと制作されたのでした。CHAGRIN D'AMOUR(chacun fait fait fait...)、ELEGANCE(Vacances j'oublie tout...)、LE CLUB(Un fait divers rien de plus...)などがチャート上位にあった頃ですから。「フレンチ・ブギー 1981-1985」は、シンセ・ファンク、脳天気ディスコ、フランスならではのチーズ臭さ(田舎臭さ)の香る、ミッテラン的に進歩の自信にあふれたマキシシングル群です。気恥ずかしくもおめでたい、そういうエレクトロ・ファンクで、地中海クラブの全盛時代を飾った影のヒットチューンばかりです。十数年後に「フレンチタッチ」として洗練される前は、こんなものがフランスのDJたちの仕事だった。そういう試行錯誤的な苦しさも。貴重なドキュメントです。 (ディストリビューターインフォメーションより) Side A 1. Interview / Salut Les Salauds 2. Krootchey / Qu'Est-Ce Qu'Il A (D'Plus Que Moi Ce Negro La ?) 3. Gerard Vincent / Gerard Vincent par Gerard Vincent 4. Style / Play Boy en Detresse Side B 1. Pierre Edouard / A Mon Age Deja Fatigue 2. Casino / Pate Imperial 3. Bianca / La Fourmi 4. Trigo & Friends / La Degaine 5. Hughes Hamilton / Je M'Laisse Aller Side C 1. Pascal Davoz / Cinema 2. Anisette / Scrtach au Standard 3. Pilou / Ca va 4. Henriette Coulouvart / Miam Miam Goody Goody Side D 1. New Paradise / Easy Life 2. Gerard Vincent / T'As Qu'a Fermer Ta Guele 3. Ich / Ma Vie Dans Un Bocal 4. Attache Case / Les Crabes 5. Yannick Chevalier / Ecoute le Son du Soleil Format:2LP Label:BORN BAD (FRA)