toshimaru nakamura / no-input mixing board
1996年6月にトランソニック・レコーズのサブレーベルとしてスタートした、ゼロ・グラヴィティーは世界的にも見ても、その後に起こる電子音響ムーブメントの先駆者として認知され、数々の優れた作品を発表していました。しかし、昨年からのトランソニックのメジャー化による制約により活動を休止していましたが、今回のリリースを期に活動を再開する事となりました。 その再開第一弾として、国内より海外での活動、評価の高い、中村としまる氏の作品をリリースします。 このアーティストの特徴として、何も挿さない“no input”ミキサー“mixing board”による音響工作を行うという点で、そのサウンドはシンセサイザーでは得られない、別次元の音響体験を得られます。 中村としまる プロフィール 1990年代前半は、“A Patagon of Beauty”やその他のプロジェクトにおいてギタリストとして活動する。1997年ごろから、外部入力一切無し、マッキーの小型ミキサーの内部フィードバックのみを演奏に用いた音楽制作を始め、1999年にサイン波のみを演奏に用いるSachiko Mとのデュオアルバムをmemeより発表する。以後、その演奏手法を押し進め、ソロや前出のデュオ、更にジェイスンカーンとのデュオ・グループ“REPEAT”(スイスのFor 4 Earsからアルバムをリリースしている)などで、日本とヨーロッパを行き来し、フランスやベルギーでのツアーや、オーストリア、ユーゴスラビア、イギリスでのフェスティバルでの演奏は注目を受け、英“WIRE”誌、“RESONANCE”誌等に紹介された。 東京では、以前はBAR青山、現在は場を代々木OFF SITEに移した月例のインプロビゼーション・ミーティングを杉本拓、秋山徹次と共に主宰し、そのコンピレーションアルバムも発表している。 また、今年の9月にCS放送の音楽チャンネルで放送された、宇川直宏氏(ボアダムスのアートディレクション、PV制作で知られる)ディレクションによる日本の電子音響を題材として制作されたプログラム“SCANNING OF MODULATION”にも参加した。 2001年前半にかけては、他にREPEATの3rdアルバム(cutより)、Sachiko Mとのデュオの2ndアルバム(erstwhile recordより)の発表が予定されている。 (※2000年発売当時のプレスリリースより転載) Format:CD Label:ZERO GRAVITY (JP)