PARTY BOYS / THE ULTIMATE COLLECTION 1979 - 1987
Los Angeles Free Music Society(LAFMS)とも縁の深い作家Marnie Weber。初めて彼女の名を知ったのはParty Boysのアルバムを介してのことだった。1980年にSavage RepublicのBruce Licherが興したIndependent Project Records第14番目の出版物として、Party Boysのアルバム“No Aggro”が世に出たのは1984年のことだ。 その前年、1983年にロサンジェルスを訪れた時、LAFMSの中心人物Joe Pottsが主要メンバーであるTom Recchionの家に連れて行ってくれた。その時Tomの家でずっと電話をしている若者が居たのだが、Joeが「彼はParty Poysのヴォーカリストだ」と言う。まだ“No Aggro”出版の前年の話でありParty Boysに関する知識を持ち合わせていなかったので、もちろん何のことなのか理解出来る筈もない。彼はDonald Dunhamと言う人物だった筈なのだが、後にJoeとメキシコ料理店に行ったらそこにも彼が居た。 その後帰国して暫く経つと“No Aggro”が出版されたが、ジャケットにそのアルバムの版権が1967年のものだと記載されていたことから、奇妙な方向に話は進展する。東京の輸入レコード店でたまたま“No Aggro”を見つけたら、「1960年代に存在したアメリカのAmon Düül」というコピーが付いているのだ。Amon Düülが結成されたのも1967年だった。確かに、音楽的には似ていないこともないのだが…。 情報の流通がスムーズには行われていなかった時代のことでもあり、このコピーが少しばかり蔓延してしまったらしい。そうこうしている内に灰野敬二氏から「彼らは本当に60年代のバンドなの?」と尋ねられた。どう見ても若者に違いないヴォーカリストを1983年に目撃していたので、「そんな筈はないと思います」と返答したものだ。 後日、日本の或る評論家の方が「Party Boysのレコードを日本で出したい」と言い出したものの実現には至らなかった。とまぁ色々あったのだが、私は「Marnieみたいな可愛い娘さんがなぜParty Boysのメンバーなんだ?」とそんなことを考えていた次第だ。Amon Düül IIにもRenate Knaupが居た訳ではあるのだが。 ともあれこの2CDはParty Boysが1984年に発表したファースト・アルバム“No Aggro”、同年出版のセカンド“Truckers Strike”、1986年のサード“Daddyland”の内容殆どを収めるコンピレーションであり、彼らの全貌を知るには最適のものだ。 (T.坂口) Early Disc 1. No Aggro 5:01 2. Nights Are Young 5:45 3. WoodPecker 4:13 4. Ode On A Grecian Urn 3:40 5. Ave Maria 2:58 6. White Trash 5:48 7. Jim Jones 4:57 8. Mr. White 6:26 9. Stationary Man 3:22 10. Wanna Be A Girl 6:08 11. Modern Emotion 7:25 12. High Fashion 4:26 13. Book Of Love/House In Brazil 5:31 14. Got A Gun 6:34 Late Disc 1. Walk Me Down 4:44 2. Dirty Girls 6:36 3. Daddyland 7:15 4. Spring Street Shuffle 3:17 5. Spoonful 2:28 6. 10 Min Song 4:46 7. Don't Be Kind 3:10 8. Trucker's Strike 3:04 9. House Of Books 3:40 10. Chicken On Fire 3:45 11. Human Train 3:16 12. Delta Don 2:52 13. The Hub 2:54 14. Shitty Face 3:54 15. The Window 2:54 16. Lover Forever 1:54 17. Caught In The Web 2:38 Format:2CD Label:END IS HERE (US)