音盤時代 vol.0
「読む」という「エンターテイメント」に徹した新感覚音楽雑誌が創刊です。 音楽「雑誌」とは、音楽の情報を伝えるその前に、まずは「雑誌」です。つまり、おもしろく読めなきゃいけない、ということです。本誌は、その「読む」ことに徹した「音楽雑誌」です。 なので、この本のどこを開いても、プロモーション稼働のアーティストインタビューなどの、従来の音楽雑誌に見られがちなメニューは出てきません。なぜならば、それらは純粋に雑誌のためにあるメニューではないからです。つまり本誌は、読む悦びのためのメニューは、ほかにあると考えます。 音楽を読む、という行為は、ほんとうはまだ、形になっていないのかもしれません。本誌は、そのまだ見ぬ、「読む音楽」という桃源郷を目指します。そこには、「音楽を聞く」のと、さして変わらぬ興奮が待っている気がするのです。そういう意味では、「音楽雑誌」は、まだはじまったばかりかもしれません。 ◆特集ディスクガイドシリーズ 「南国気分」 ○これも南国 *マシーナリーは南を目指す 文/梶本聡 *トロピカル洞、その陰と陽 文/二見裕志 ○南国必須アイテム *コンパスが指した場所の音楽〜コンパス・ポイント・スタジオ 文/安田謙一 *サバンナバンドというウイルス〜ドクター・バザーズ・オリジナル・サヴァンナ・バンド 文/松永良平 *輸入商マルコム〜マルコム・マクラーレン 文/藤原ヒロシ ○DJに聞く *井上薫 *CHEE *ファック・マスター・ファック ○カテゴリー別ディスクガイド *SP盤 文/阿部広野(ノアルイズレコード) *日本 文/クリスタル *80年代 文/松田岳二 *2000年代 文/清水祐也 *闇鍋 文/編集部 ◆チープ・ジャーナル〜街の声 あるクラシックファンとの会見 ロシア〜ソ連のピアニスト、とりわけノヴィツカヤについて 東谷宏之さんの場合(自営業 35歳) ◆新譜ジャーナル *シャロン・ヴァン・エッテン、「ラヴ・モア」がつなぐもの 文/福田教雄 *“座長”ソニー・スミスの、増殖やまない支流を整理してみた 文/吉本栄 *キメラとしてのサイケデリック〜アリエル・ピンクにまつわる有象無象 文/佐藤一道 *ロックとワーキングクラスとの蜜月の、その断絶と復縁〜フランキー&ザ・ハートストリングスの登場によせて 文/妹沢奈美 *黒い鳥たちの歌〜当世流ゴスロックの諸相 文/坂本麻里子 ◆レコ屋さんに聞く *シットでサイケな、素敵なバンドたち 文/柳澤祐至(ワルシャワ・レコード) *インド珍道中〜メディテーションズのこころ 文/潮田宣久(メディテーションズ・レコード) *南米礼賛〜チーチャにクンビアにスピネッタ 文/山辺圭司(ロスアプソン) ◆寄稿 タカギ技研工業「ピュア2011のご紹介」 文/高木壮太 ◆歴史の時間 抵抗の音楽史〜レコード倫理とはなにか 文/湯浅学 ◆自由研究 <セント・ギガ>を紹介する。〜ユートピアを目指したラジオ〜 文/小野田雄 ◆実践の時間 楽しい音楽〜教科書自作のすすめ 第一回 コードを理解する 講師/伊藤ゴロー ◆表紙のひと インタビュー/エッシャー・パール・ワトソン「庭に円盤がある家。」 取材/編集部 通訳/妹沢奈美 四六版変形 256ページ http://onbanjidai.blogspot.com/ Format:MAGAZINE Label:DISK UNION (JP)